それぞれの新郎新婦様に望むスタイルがある。
ゼクシィを読んだり、卒花嫁やプレ花嫁のインスタグラムを見たり・・・、
これだけ情報が溢れていたら、イマドキのウェディングを調べる事なんて容易な事だろう。
ただお2人がやりたい事と、お2人がしっくりいくものとは違うもので、
そこに僕たちのようなプランナーの価値がある。
お2人から言われた要望を、ただ「はいはい」と受けていけば組数も上がり利益も上がるだろう。
でもそれでは本来たどり着くべきところにお2人を導いてあげる事はできない。
「結婚式」を年間何百組の中のひとくみと考えてしまえば、そこには何も見えてはこない。
お2人にはお2人にしかないものがあって、それを「結婚式」という形にしてあげる事が大切なことなんだ。
結婚情報誌や情報サイトが悪いとは言わないが、僕から見れば極めて薄く感じる。
薄いというのは、味気ないという事だ。
奥行きや味わいというものは、どの分野にもあると思う。
だから当然「結婚式」にもある。
気持ちがいい結婚式だったなぁと、おひらきの時に思える結婚式というものは、
お2人、ゲスト、僕たちスタッフ全てのバランスがいい時だ。
そこを着地点と考えるならば、それは僕たちプロのバランス感覚によるものが大きいんじゃないかと思う。
お2人とたくさん会話して、結婚式を作り上げていく。
半年前の会話と3か月前の会話と2週間前の会話はまるで生き物のように変化していくものだ。
お2人の想いは日を追うごとに、結婚式が迫ってくるごとに本当に変化していく。
僕たちは決してそれに「NO」とは言わない。
でも「YES」とも言わない。
生き物のように変化していくお2人との会話の中で、お2人にとって良いと思える着地点のバランスを必死に探す。
ウェディングプランナーの仕事というものは、極めてわかりにくいものだ。
いつも見えない何かを追いかけているような・・・。
でも答えがないからこそ、面白い職業であるのだろうと思う。
プランナーの本質とは、総合的なバランス感覚とセンスしかないんじゃないだろうか。