小澤征爾さんがようやくグラミー賞を受賞。
2013年サイトウキネンフェスティバルでのオペラ「こどもと魔法」。
やっぱり小澤さんにはフランスの香りが合う。
ぼく自身はそんなにオペラ通ではないので、良し悪しはよくわかってないんだけれど、
小澤さんがラヴェルのオペラで受賞したのだから、その空気感は何となくだが理解できる。
今日は受賞を祝して、小澤さんの名演を1枚ひっぱりだしてくるとしよう。
1977年。ボストン交響楽団とのマーラー交響曲第1番「巨人」。
清らかで、爽やかで、上質な「美」に溢れたマーラーだ。
トロント交響楽団とのベルリオールもそうだったが、若き小澤さんの世界への挑戦が、躍動となって音に現れているように感じる。
ステキだ。
猛者が集まったサイトウキネンとはまた違う統制されたボストン響のチーム力は本当に素晴らしい。
ぼくはいつもあらゆる事をブライダルと掛け合わせてしまうのだが、
この演奏を聴く度、あぁ、こういうブライダルも、そのうちやらなきゃいけないなと思う。
今のスウィートブライドは、確実にサイトウキネンのやり方を目指しているから。
今、このブログを書いているそばで第2楽章のオマケのような「花の章」がかかっている。
それにしても、こんなにも美しいマーラーがあるのかと、心からウットリしてくる。
これが40代の小澤征爾の音。
そして今回それから40年が経ち、80歳にしてグラミーを受賞。
ぼくも、こんな風に人生を歩んでいきたいものだと思うのである。